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パルプンテ

何を書くか自分でもわかんないので・・・一旦マネジメントとかマーケティングとか。ネタがあるうちは。

弁護士ドットコムのサービスを「ハマるしかけ」のフレームワーク”フック・モデル”で分析してみた【後編】

リワード(報酬)の分析

リワード(報酬)についても引き続き弁護士ドットコム内の「みんなの法律相談」にフォーカスしていく。
 
実際にユーザーが匿名のQ&A方式(ヤフー知恵袋のような)で自分の悩みを投稿すると、複数の弁護士から回答やアドバイスが寄せられ、それらのやりとりは他のユーザーが閲覧することもできる。いちいち自分が質問を投稿しなくても、過去に自分と同じ悩みの投稿があればそれを見るだけで用が足りるという仕組みだ。
(筆者が確認した2015年6月11日時点で累計356113件の相談数が寄せられており、弁護士からの回答数の累計は表示されていないがおそらくは相談数以上の回答数があると思われる)
 
この情報量、情報の質(弁護士からの回答)、また自分と同じ立場の悩みを抱えたユーザーへの共感というリワード(報酬)は、非常に満足度の高いものだと推測される。ここでの満足度を方程式で表すと、
 

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という感じだと思う。
 
また、「フック・モデル」の観点を踏まえて筆者なりの解説をすると、この他人の投稿(Q&A)を閲覧する際にユーザー登録を要求していないという点は、このサービスの発展において非常に大きなポイントなのではないかと思う。
 
サービス運営側の気持ちを汲み取れば、これだけのユニークなコンテンツ(Q&A)を提供していて、中にはそれを見るだけでも解決する悩みもあるとすれば、「せめて個人情報くらいはもらってもいいよね」と会員登録を要求するのが普通だと思うが、ここでそれをしていない。”コンテンツをチラ見せしておいて、全て見ようとリンクをクリックすると登録ホームが登場する”というサービスはよくあるが(例えばユーザーの投稿は見せるけど弁護士からの回答は見せないとか)、筆者自身そこでサイトを離脱することはよくあるし、筆者の運営するサービスでその仕組みを導入したこともあるが、それにより登録者が増えることはなかった。
 
前述の満足度の方程式に当てはめて解説すると、もしここでユーザーに会員登録を求めた場合、その負担が「アクション(行動)での手間」に加算され、満足度のパーセンテージが下がることになる。
 
そしてなにより重要なのは、投稿に回答してくれる弁護士をこのサービスに参画させたことだと思う。
  やはり弁護士の方に登録してもらうことは大変でしたね。弁護士と
  いうのは職業上保守的に物事を考える癖がついていますから、弁護
  士法をクリアすると言う前例のないモデルで、まだ始まったばかり
  のサイトに登録するのは普通の方以上に躊躇する方が多いと思いま
  す。

  そこで我々の趣旨、サイトの安全性、さらに、弁護士法の権威の弁
  護士にも適法に運用できるという意見を得たといった法律適合性を
  説明してご理解頂き、ご登録いただくわけですが、最初の段階は少
  なからず苦労しました。しかし、それは避けて通れない道だと覚悟
  していましたので思っていましたので苦労と思わなかったですね。
 
ただ弁護士を集めるというだけではなく、業界の習慣や文化的なものが障害として作用する中でそれを取り払う働きかけをしている。
 

インベストメント(投資)の分析

リワードまででユーザーへの満足を提供し、期待を醸成した上で何をインベストメント(投資)させたのか?
 

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※サービスの本質である「弁護士に問い合わせ」という部分はありきたりなので敢えてここでは触れない。

 

内部トリガー

ここではこれまでの流れを踏まえてどのような内的トリガーが形成されるのかを分析する。
外的トリガーが視覚や音などの外的刺激であることに対して、内的トリガーはユーザーの心の中で心理的に作用するトリガー(きっかけ)だ。
 
例えば、Q&Aに自分の抱える問題や悩みを投稿したユーザーの心境を察すると、次に弁護士ドットコムから送られてくるトリガー(「あなたの投稿に弁護士からの回答がありました」的な)をまだかまだかと心待ちにしている状態だと推測される。この「心待ちにしている」という状態こそがユーザーに内的トリガーを構築した状態と言える。
 
また、もう少し大きな枠組みで見ると、Q&Aもしくは実際に弁護士への問い合わせで抱える問題を解決したユーザーが、また同じような法的なサポートが必要な状態に陥ったときには、迷うことなく弁護士ドットコムに助けを求めのではないだろうか。”法律関係で困る=弁護士ドットコムで相談”といった具合のブランディングが形成される。このブランディングも内的トリガー(法関係で困ったときの頼れる存在)であると考えられる。
 
フック・モデルにおいては、この内的トリガーがユーザーのサービス利用を習慣化さるための基礎であるとしている。
 

 

弁護士ドットコムのサービスを「ハマるしかけ」のフレームワーク”フック・モデル”で分析してみた【前編】

 

弁護士ドットコムの概要

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日本最大級の弁護士/法律ポータルサイト。58万件の相談実績。無料法律相談・弁護士ランキング・弁護士検索でお悩み解決。他にも弁護士費用の見積比較・法律Q&Aなどの豊富なサービスとコンテンツで「インターネットを通じて法律をもっと身近に、もっと便利に。
2005年に設立され、代表取締役兼CE元榮 太一郎氏(運営会社 弁護士ドットコム株式会社)が運営する、法律に関する悩みを抱えるユーザーと弁護士とをマッチングするポータルサイトだ。
2015年4月時点での同サイトへの訪問者数は800万人。また、同サイトに登録する弁護士の登録者数は8100名強となっている。
 

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ハマる仕掛けのフレームワーク「フック・モデル」とは

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「フック・モデル」とはニール・イヤールによって提唱されたフレームワークで、ユーザーにサービスを”習慣的に”利用してもらうためどのような仕掛けが必要なのか、また、それらがユーザーにとってどう作用しているのかを説明したものだ。
 
図のように「トリガー」というキッカケからはじまり、アクション(行動)、リワード(報酬)、インベストメント(投資)というプロセスがあり、これがループする。注目する点は、トリガー(きっかけ)の部分に「外的」と「内的」という二つの要素が存在する点だ。これには後ほど詳しく触れる。
AIDMAやAISASといったサービスにたどり着くまで(またはたどり着いた後の行動)のフレームワークは広く知られているが、このフレームワークはたどり着いた”サービス内でのバビトゾーンという習慣化までのプロセス”を深堀りして整理している。
 
このフレームワークを説明する上で分かりやすいのはWEBメディアやSNSといった、ユーザーに無料で価値を提供しているサービスで、いかにしてユーザーに高い頻度でサービスを利用してもらうか、また再訪の度にプロモーションコストをかけるのではなく、一度利用したユーザーにはそのサービスの力でリピートしてもらう仕掛けを創るかにフォーカスしたフレームワークだ。
Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

  • 作者: ニール・イヤール,ライアン・フーバー,Hooked翻訳チーム,金山裕樹,高橋雄介,山田案稜,TNB編集部
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2014/05/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (3件) を見る
 

 では、弁護士ドットコムというサービスをフック・モデルに当てはめるとどうなるか。

 

弁護士ドットコムをフック・モデルで整理してみる

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 実際にフレームワークに当てはめて弁護士ドットコムのサイト要素を分解すると、おそらくこのように整理されると思う。では、4つのそれぞれの要素を細かく分析して、どのような仕掛けがどう機能しているのか、またその仕組をつくるために何を頑張ってきたのか(これはあくまで筆者の仮説ですが)を分析していく。

 

トリガー(きっかけ)の分析

まずはトリガーにあたる部分。ここで先ほど触れた「外的(トリガー)」について説明すると、例えば定期的に送られてくるメール、スマホの画面上に表示されるプッシュ通知、サイトのリンクもこれにあたる。
視覚や聴覚等を使ったアラート的なものがこれにあたる。新規ユーザーを獲得する上で、検索エンジンSNSに広告を出稿することも外的トリガーを作り出していると言える。
 
弁護士ドットコムがどのようにしてユーザーに「きっかけ」を与えていたんか?実際にツールを使って弁護士ドットコムの集客経路を見てみると、検索エンジン(Search)経由がダントツ。

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これはユーザーの心理や弁護士のサポートを必要とするシーンを理解した上で、最適な集客経路を作り出していると言える。
 
一般的に、弁護士に相談したいような内容はあまり人に言えた内容ではないことが多い。また弁護士といえば相談料だけでも1時間あたり数千円〜1万円程度と気軽に相談できる相手ではない。どうしようと悩みながらも、周囲の人にはなかなか相談できないでいるユーザーがどんな行動をとるか想像すると、まずは検索エンジンで同じような問題の事例がないか?解決方法のヒントがないか?弁護士に依頼した場合の費用はどれくらいなのか?といった情報収集をすることは容易に想像できる。
 
こうしたユーザーが検索エンジンを利用した際、それにあったコンテンツを大量に用意することで、弁護士ドットコムのサイトに多くのユーザーが流れ込むことになる。
 
弁護士ドットコムでは初期にこの部分で相当な努力をしている。

team-work.jp

なんと月間で100本もの法律絡みの記事を毎月リリースしていたようだ。しかも適当な記事では真剣に悩んでいるユーザーにとっての価値はないので、編集部を置き、編集長の配置や独自の記事生産体制を構築することで質と量の両面で価値創造を実現している。
これにより、検索エンジンを通して「リンク」という外的トリガーをきっかけに多くのユーザーとの接点を創出してきた。
 

アクション(行動)の分析

ではサイトに流入したユーザーに、どのようにアクションをおこさせるのか?
簡単に説明すると以下の2点が重要になる。
 
・ユーザーのモチベーション
・分かりやすさ(ユーザーの持つ能力で実行可能か否か)
 
ここで注目したいのが、「みんなの法律相談」というコンテンツだ。「問題を解決したい」「不安を払拭したい」という高いモチベーションをもつユーザーに、非常にわかりやすく見やすいインターフェースで、弁護士ドットコムにしかない情報を提供しているため、ユーザーはサイト内でのアクションが起こしやすい環境となっている。
 
情報検索はキーワード入力によるサイト内検索で、自分のニーズにあったものが探せるようになっている。カテゴリ検索は、「役に立った相談」「注目の相談」「最新の相談」の3つだけだ。これは筆者の個人的意見だが、あえて細かくカテゴリ検索を用意して何度もクリックをさせるよりも、はるかに探しやすいインターフェースだと思う。

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そして、Q&Aの一覧画面においても、質問のタイトル、カテゴリ、出だしの文章といった、コンテンツの内容が予測できるような見せ方に加えて、「役に立った」数と「質問者が納得」というアイコンを表示して記事を選びやすくする工夫をしている。
 
ヤフー知恵袋と比較してもデザインは近しい。これはインターフェースのデザインにおいて重要なことで、すでに一般化している仕組みや要素を取り入れる場合は、あまり独自性を追求せずに「常識(一般的)」に従順に従う方がユーザーにとっては使い易い。一般認知に合わせたインターフェースにすることで、ユーザーが改めて使い方を学び直す「手間」を省くことができてストレスを感じずに済む。前述した「分かりやすさ」においても秀逸だと思われる。
 
 
後編に続く

 

部下の動機を形成するのはモチベーション?インセンティブ?

仕事における成果を左右する「動機」

 
マネジメントにおいて、部下に高いパフォーマンスを発揮させたり、意欲的に仕事に向かわせるために重要になるのが「動機」だ。筆者の経験上、人が高いパフォーマンスを発揮する背景にはこの「動機」が作用していることが多い。
 
例えば、能力的に見てもそんなに目立つところが無い部下が、突然信じられない成果を発揮することがある。何が要因なのかを見てみると、確かにそれまでとは違うアクションを実行していたりする。
「よし!ではみんなでそれを習って同じことをすれば全員のパフォーマンスが上がるぞ!」と行動を真似してやってみるものの他の、他のメンバーのパフォーマンスが期待通りに上がることはほとんどない。
 
何度もこの現象を目の当たりにし、何故なのかを考え続けた結果、同じことをやっていても成果が出るか出ないかを分けるのは「動機」なのではないかという解にたどり着いた。
 
 
つまり、”今まで以上に頑張る・成果にコミットする・がむしゃらにやりきる・品質にこだわる”事に対する「明確な理由」が動機だ。同じことをやっていても動機があるかないかで、アクションの質と量に大きな差が出ることが成果の差になる。
 
実際にマネジメントにおいて意識的に動機付けを取り入れた結果、動機には2種類あり、それぞれをどのように扱うべきなのかを学んだので、そのナレッジを共有したい。
 
・動機付けに利用しない方が良い要素・・・インセンティブ
・動機付けに利用するべき要素・・・モチベーション
 
 

動機付けに利用しない方が良い要素・・・インセンティブ

 

  • 地位(役職)
  • 作業条件     
 

・インセンティブは「なければ不満を産むもの」

これらは”衛生要因”といい、無いと不満を産むものではあるが、「やりがいになる要素」としてはあまり向かない。
 

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これらは手に入れようとしている一時は確かに強い動機となる場合もある。そして中にはこれらに異常に執着する人もいるが、多くの場合これらは「無いと不満を産むもの」であり、得られたからといってさらに頑張れるかというと、そうでない場合が多い。逆に手に入れると、何かをするたびにインセンティブが無ければ動かない、またはそれまでの意欲はなくなり手に入れたものを守る(固執)ために健全な行動ができなくなる場合もある。そして一度手に入れると失ったときのモチベーションの低下が激しい。
 
仮に自分の給料が3万あがっても、同期の給料が5万上がっていれば不満を持つことがある。
社員全員が部長になることは不可能だし、希望とは異なる部署に配属されないことはよくある。
 

・インセンティブは一時的、かつ逆効果

また、手に入れたと思っていても厳密には全て会社のものなので、自分のものにはならない。(支払われた給与は自分のものだが、都度決められる評価はその会社が決めること)
 
これらは一見分かりやすいので動機付け多用されるが、実際利用してみた結果としては、一部のメンバーが一時頑張るだけで”動機としての継続性が無く、積みあがっていかない”ものであり、中長期的に見て逆効果になる方が多いと思う。
 
手に入らずにモチベーションを落とすくらいならまだいいが、ひどい場合は「競合会社の方が給料がいいんで」、「あの会社にいけば役職が上がるんで」という理由から退職していく。
 
ではどんな要素で動機付けをしてくべきなのか?
 

動機付けに利用するべき要素・・・モチベーション

 

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イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

 

※今回の記事のテーマについて、筆者が参考にした書籍です。「仕事における人生の幸せとは」という大きなテーマから、インセンティブとモチベーションの違いについて触れられており、フレームワークを構築する上でベースとなった良書です。 

 

  • 社会的貢献
  • 興味の追求・自己実現
  • 自己成長
 
これらには正解・不正解は存在せず、それがまた難しさでもある。
それまでの学校教育においては、テスト(点数)という方法で、唯一無二の正解にいかにたどり着けるかが評価になる。つまり「解」は常に自分の外で誰かが定義してくれているものであり、自分自信で作り出すことに慣れていない。
 
上に掲げた3つはどれも正解が存在しない。つまりは人に聞いても自分の答えを見つけることはできない。
 
ex)
・社会的貢献•••社会において自分はどんな役目を担うのか?
・興味追求・自己実現•••何をしたいのか?
・自己成長•••どう成りたい(在りたい)のか?
 
これらに自分自身の答えを出すことのメリットは、周りに左右されずに自分の目標を目指していけるということだ。金銭の有無や社会的ステータスを他人との比較し一喜一憂することがない。一見、人と比較しなくなると、ライバルと競い合って自分を高めることがなくなってしまうように思うかもしれないが、人との比較による成長は一時的だ。負ければやる気を失うし、勝っても目標を見失う。何度か繰り返すうちに「この競争を繰り返して何の意味があるんだっけ?」と我に返る。つまりは継続性がないというのが筆者の意見だ。
 

・モチベーションの効果

冒頭で触れた、それまで目立たなかった部下が突然成果を出したときの話をする。
Webマーケティングのサービスを営業する彼女は、それまではノルマを達成するために頑張っていたが、ある時自分達の提供しているサービスが、その市場でいかに大切なものなのかを実感する機会があった。同じサービスを扱っている競合他社は、高い料金の割にはクライアントに満足させることも、クライアントの成果を向上させることもできていなかった。それに比べて自社のサービスを利用するクライアントの満足度は高かった。それを知った彼女は、「自分がいままで以上に契約を取ることで、世の中のWebマーケティングに困っている企業が正しい選択(自社のサービスを契約する)することができる」という新しいモチベーションを見つけることができた。
 
これにより、それまでの営業の「ノルマを達成する」という役目が、「Webマーケティングに困っている企業をベストなサービスへの導く」というモチベーション(動機)にかわった。
 
自分の存在理由が明確になった彼女は、その後部署を移動するまでの期間、毎月のノルマを全て達成し、部署が変わってからも、それまでの記録を塗り替えるような目覚ましいパフォーマンスを発揮していた。
 

・モチベーションは10人10色

上記のようなモチベーションは彼女固有のものであり、同じ理由で他の部下の動機形成ができるわけではない。マネジメントにおいてはこの10人10色の「モチベーション」を見つける手伝いをしてあげる必要がある。
 
このモチベーションは社員証のように同じタイミングで全ての部下に配ることはできない。若くしてすでに「解」を持っている人もいれば、見つけようと取り組んで1年たっても見つからない人もいる。
 
マネージャーの役目としては、「解」を見つけることを啓蒙し、少しでも早く見つけられるようサポートし、「解」を見つけたメンバーが最も活かされるようミッションを与えることが、モチベーションによりパフォーマンスを発揮させると同時に、部下を幸せにすることになるのだと思う。そしてまた、マネージャー自信が自分自信のモチベーションを見つけ、健全な動機を持つことも重要になる。
 
 
 

まとめ

結論だけ見れば、一見きれいごとを並べたようみ見えるかもしれないが、ここで伝えたいのは筆者自身がインセンティブを動機にしていた時期があったこと。そして動機がモチベーションに変わってからの方が実際のパフォーマンスが上がったこと。また本当にただのきれいごとなのかどうなのかを、実際にマネジメントで何度もテストしてみた結果、モチベーションをベースとした動機付けの方が物理的にメリットが大きかったということを伝えたい。
 
また、インセンティブを完全に排除しろと言っているのではない。収入を得るのは生きて行く上で最も重要であることは明白だが、「インセンティブが他のどの要素よりも優先されている状態」が問題だと思う。全ての意思や判断を損得勘定で行い、すでに十分な評価を得ているにもかかわらず、さらにそれを求めるときには結果的によいパフォーマンスを発揮しないというのが筆者の意見だ。
 

 

マネージャー必見!メンバー育成のマネジメントフレームワーク その3 〜must編〜

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前々回のおさらい

will・・・やりたい事(理想や夢、自分自身の目標等、)
can・・・できる事(現時点で発揮できる能力・経験等)
must・・・やるべき事(会社から求められている目標、背負っている責任等)
 
これらの3つの要素それぞれを「広げる」または「近づける」ことにより円の重なる部分の面積を広げることで個人のモチベーションが高まる。

 

・must・・・やるべき事(会社から求められている事、背負っている責任等)

社会に出れば、全ての人が常に何らかの責任を背負い、役目の担うことになる。つまり「目標」だ。
 
マネジメントにおいて、これまで説明してきたwill、canはメンバーの中に形成、もしくは発見するものだが、このmustだけは会社が個人に与えるものであり、個人の都合が繁栄される余地は少ない。
現場では、「君の上半期の目標は売上1000万円ね。これは責任としてしっかりやりきるように。」といったように経営上(または事業上)のKPIの数値をそのまま上司が部下に伝達するだけで終わってる場合をよく見かける。
 
このやり方でメンバーが高いコミットメントを発揮して、モチベーション高く目標達成に向かってくれるならそれに越したことはないが、なかなかそうもいかない。
 
高いパフォーマンスを発揮するチームは、「目標の魅力」つまりはその目標を達成することのメリットをセットすることで、目標が「難易度の高いハードル」になるのではなく、「ミッションを通した自己実現」「キャリアへの階段」としてポジティブにとらえている。
 
mustで重要な要素となるのが
  • why・・・その目標の先には何があるのか?その目標に至った背景に何があるのか?
  • what・・・何を目標にするのか?どれくらいやるのか?
の2点だ。

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・why•••その目標の先には何があるのか?その目標に至った背景に何があるのか?

 
これは事業視点でのビジョンのようなものだ。「どんな組織の一員なか」「どんな事業に携わっているのか」ということはメンバー個人のメリットを考えたときにも非常に重要になる。
 
その事業(企業)が社会的な意味を追求して、新しい価値を提供しようとしている、または誰もがサービスを利用するような大きな市場で影響力を持つ企業になることは、それに携わる社員の自尊心を満たせる可能性も高い。またこれにより組織全体で共通の目標を追うことで、意識が統一されて組織としてのパフォーマンスが最大化する。
 
ex)
A、昨年対比で200%の売上を達成して業界NO1になる
B、昨年対比で200%の売上を達成することで、1000万人のユーザーが自社サービスを導入することになり、一部の富裕層だけが利用していたサービスを、一般家庭の方にも気軽に利用してもらえるようになる。
 
定量的には同じ目標なのに、AとBでは大分意味が異なる。
Aはどちらかというと自社メリットのみ。Bはそれを実行することで、自分達がいかに社会全体に有意義な変革をもたらすのかが言語化されている。
 
もう少し打算的に考えても、例えば転職を考えたときに、名の通った企業で管理職として組織を統括していたという経歴を持っていたり、企業規模にかかわらず社会的に注目を浴びるようなプロダクトの開発や、企画に携わった経験があれば、自分自身の社会的な介在価値は高まっていることが分かりやすい。
 
「目標としていかに魅力的か」ということが重要になる。
 

・what•••何を目標にするのか?どれくらいやるのか?

 
その目標を達成する意味や魅力は伝わったとして、具体的に何を目標とするのか?
whatをさらに分解すると
  • 何を・・・指標
  • どれくらい・・・定量的な数値
この2点だ。
 
魅力的な理想(why)が共有され、モチベーションは上がるものの現場レベルでのwhatがフワッとしたままで、何をしたらいいのかが明確でないケースもある。筆者の経験上、「なにをしたらいいか不明確な状況」というのはそれだけで現場の士気が落ちる。方位磁石だけ持たせて迷路を歩かせるのではなく、全力で走れる一本道を用意してあげるのがマネージャーの最も重要な仕事だと思う。
 
・何を
売上、粗利、件数、単価、ROI、PV、UU、納期、対応件数等、といった指標だ。組織や職種によっても異なるが、重要なのは何を追うのかを明確にすると同時に、できるだけ絞り込むことだ。組織によっては一個人に4つ、5つと何個もの指標を追わせている場合がある。現場からすると「結局何やればいいの?」となり、勝手に優先順位を付けて3位以下の目標は覚えてすらいないのがオチだ。
筆者の経験からすると、このような指標の定まらない背景には、経営層が不安を解消するために、またメネジメント層の機能不全により現場にあれもこれもと求めてしまうケースが多い。
 
ex)
「売上を求めると営業はむやみに値引きに走るのではないか?では粗利も目標に入れよう!」
「件数を増やせというと単価の低い顧客が増えるのではないか?では単価も目標に入れよう!」
これらは大体逆効果になる。
 
というか、これらは経営層やマネジメント層の戦略性の無さを露呈しているに過ぎない。
多くを捨ててフォーカスを絞る事が戦略の大前提であり、まさにこれが上位レイヤーの仕事だと思う。もし、自分のマネジメントする組織でいくつもの目標が存在する管理職の方は、一度自分に問うてみたほうがいい。「自分は本当に仕事をしているのか?」
 
・どれくらい
どれくらいやればいいのかを数値に落し込む。これ自体はそこまで難しいことではないが、あまり高すぎる数値を求めると逆効果になることがある。ここで重要なのは「達成可能性」だ。
メンバー自身が「もう少し頑張れば手が届く」と思えるかがとても重要。注意しておきたいのは組織としての目標設定を、現場の感覚に任せてしまえと言っているのではない。
もし、200%、300%という非常に高い目標を設定するのであれば、それに見合う手段を合わせて提示しなければいけない。つまり戦術だ。高い目標にはそれを実現するための戦術をセットして、「確かに、そのやり方ならいけるかもしれない」という、やはり「達成可能性」を感じさせることが重要となる。
 

▼まとめ

・mustを大きく二つに分解すると、whyとwhat。

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whyはマクロ視点で”意味”を提供する。つまりはwill(やりたい事、有りたい姿)と接続する可能性が高い部分だ。willの回では、「明確かつ本気のwillを持ち合わせていない場合がある」ということに触れた。だとすればなおさら魅力的なwhyを通してメンバーのwillを形成してあげることができれば、その時点でwillとmustの円を重ねることができる。
 
whatはそれに取り組む過程で能力が高まる。つまりcan(できる事)の向上とリンクする可能性が高い部分だ。高い目標と新しい戦術を掲げ、それに取り組むことでメンバーは必然的にcanの円を広げていくことになる。mustによりcanが広がり、canが広がることでmust(目標)の達成可能性が高まるという相乗効果だ。
 
通期、半期、四半期と、企業にはmustを設定する機会は多い。世のマネジメント層はこの機会に改めて事業の意義を見つめ直し、より一層「目標」を突き詰めてみてはいかがだろうか。

 

マネージャー必見!メンバー育成のマネジメントフレームワーク その2 〜can編〜

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前回のwill編に続いて今回はcanの要素を分解し、どのようなマネジメントで「can=できる事」を最大化するかについて触れていく。
 
 

前回のおさらい

will・・・やりたい事(理想や夢、自分自身の目標等、)
can・・・できる事(現時点で発揮できる能力・経験等)
must・・・やるべき事(会社から求められている目標、背負っている責任等)
 
これらの3つの要素それぞれを「広げる」または「近づける」ことにより円の重なる部分の面積を広げることで個人のモチベーションが高まる。
 
 

can・・・できる事(現時点で発揮できる能力・経験等)

誰にでも得意なことはあるが、ここで問題なのは「仕事においての優位性」だ。
当然ながら新卒はこのcanの円が小さい状態でアサインされる。
また中堅社員でも部署移動等の環境変化で、それまでのcanが通用しなくなることがある。
 
では置かれた環境においてこのcanの円を大きくしてあげるにはどうしたらよいのか?
筆者の経験から以下の3つの観点でのマネジメントをお勧めする
  • 優先順位
  • 資産
  • プロセス

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正に上記の図のようにこの3つの軸によって円を大きく広げていくイメージだ。 
では順に説明してく。
 
 

▪️優先順位

仕事(タスク)の重要性の序列をいかに最適化できるか。
これは非常に難しい。時と場合によって、また他の業務やプロジェクトの動きによっては時間単位でその序列が変わる。筆者の経験からだと、常に正解を指示してくれるフレームワークは存在せず、失敗しながら体で覚えるしかない。
 
では、これをマネジメントでどのように最適化するのか?
端的に言うと「正す」「代行する」のどちらかを意識的に使い分ける事だと思う。
  
ex)
「代行する」•••やるべきタスクを洗い出させて、優先順位はこちらで設計し、その通りに実行させる。
 
「正す」•••その日1日のタスク計画を確認し、間違った優先順位になっていれば「何故違うのか」を説明して修正させる。
 
「代行」の目的は、まずはマネージャーが決めた優先順位(最適解)で動いてもらい、体験してもらうことで生産性を担保しながら正に体で学んでもらう(新卒等、ローキャリア向け)。
 
「正す」には、まずは自分でやらせてみて、自分(メンバー)とマネージャーとの優先順位のギャップをあえて見せることにより、どこで、どんな理由で間違えているのかを理解してもらうという意図がある。後に応用できるようにするのが狙いだ(中堅向け)。
 
これらを継続することで、優先順位に対する判断力の工場にレバレッジを効かせることができる。
また、優先順位の序列においては、その企業の理念や行動指針が反映されることもあり、企業文化をインストールする上でも有効である。
  
 

▪️資産

ここで言う資産とは、「一度保有したら失わないもの」「意識的に純増させることが可能なもの」を指す。つまり時間はかかるかもしれないが、確実に積み上がるものだ。
 
例えば、業界知識や商品知識、専門知識等は一度覚えればどれだけアウトプットしても、基本的に無くなることや減ることはないし、学習すれば比例して増えていく。
また人脈など、その人固有のリソースも筆者は「資産」にカテゴライズしている。
 
ここではマネジメントとしてどのようなアプローチで資産を形成していくのか?
「伸ばす」「広げる」「補う」の3つがあげられる。
 
「伸ばす」•••既に持っている資産をさらに強化することを指す。
例えば不動産賃貸について詳しいメンバーに不動産売買についての知識も身に着けさせることで「不動産」という領域に関する知的資産を増やす。
 
「広げる」•••既にある資産とシナジー効果が期待できる他の資産を強化することを指す。
例えばシステムエンジニアリングの知識があるメンバーにマーケティングの知識を身に着けさせる事でデジタルマーケティングのプロフェッショナルを育成する。
 
「補う•••不足している資産を本人が補ってる時間が無い場合に、他の誰か必要な資産を提供することを指す。
例えば金融系のクライアントと商談する最に、マネージャー自身が一緒に同行し、部下が対応できない金融知識を補う。
 
資産を強化する上では、そのメンバーがどんなフェーズなのか、また得意不得意といった
個性を考慮する必要がある。
 
「補う」は、特に新卒等ローキャリアのメンバーに提供するサポートだ。
「伸ばす」は、ローからミドルキャリアフェーズにいるメンバーに対して、他者と比較しても優位性となるような専門領域を確立できるよう導くことだ。
重要なのは、自社の事業で活用できるであろう部分を伸ばしてあげることだ。
「広げる」は、次のキャリアを見据えることと、今ある資産との相性が大切になる。
掛け合わせることで、足し算ではなく、指数関数的にそのメンバーの存在価値が高まる領域を提案してあげると同時に、環境を提供することだ。
 
 

▪️プロセス

仮に、やるべき業務における資産を充分に有しており、優先順位も間違っていなのに立ち止まるメンバーを見かけることがある。原因を探るとプロセスに問題があるケースが多い。
  
ここで言うプロセスは「手順」や「手法」を指す。 
 
 例えば、社内プロジェクトを進める際にステークホルダーへのネゴをせずにいきなり決定事項を共有することで、利害関係者の気分を害してしまい、それが抵抗勢力となってプロジェクト自体が頓挫してしまうケース。これは手順が間違っている。
いかに会社の方針であろうと、物事を進めるためには現場レベルでの合意形成は必須だ。
 
また、毎回同じような提案をしているのに、毎回ゼロから提案書を作って工数過多になっている営業メンバー。
繰り返される業務においては、テンプレートを作成するという手法を教えてあげたくなる。
 
筆者はこの課題に対しては「仕組化」と「インストール」で対応してきた。
 
「仕組化」•••よくあるケースを対象に手順や手法のルールを決めてしまい、それを守らせる。
例えば商品開発のプロジェクトであれば、コンセプト段階、開発段階、リリース前段階で営業部に対してどんなプロダクトを創っているのかを共有しながら進めるとリリース後の拡販スピードが上がる。
また開発段階で営業視点でのフィードバックをもらえることでリリース直後のエラー対応が小さくて済む。
 
「インストール」•••コアとなる考え方を教えて自分で仕組を創らせる。仕組化はどちらかというと
”ルールで拘束する”といった側面を持つのに対して、インストールはそれを自分で作らせる。重要なのは、実際に業務に着手する前に、どんなプロセスで進めるのかを必ずアウトプットさせるということだ。
 
既にお気づきだと思うが、「仕組化」は新卒等初期段階のフェーズのメンバーに対して、インストールは中堅メンバーや中間管理職の部下に対してのマネジメントとなる。
 
注意点としては、インストールの段階で、仕組の作り方だけ教えてアクトプットを確認しないでいるとエライことになる場合がある。
やっと仕組(ルール)に縛られなくなった解放感から、雑なプロセスで感覚的に仕事をしてしまう。
場合によってはマネジメントにおいて、「部下の自主性を尊重する」という理想を掲げて、プロセスを強化することを完全に無視し始める。
 
必ずアウトプットさせて、甘い部分は徹底的につぶすことがインストールにおいてはとても重要になる。
 

まとめ

「できる事を増やす」というと、とにかく勉強をしたり、資格を取るといった発想になるケースが多いように思える。決して無駄ではないが、おそらくそれだけではcanをスピーディーに拡大していくことはできないというのが筆者の意見だ。
実際のビジネスや仕事はもっと複雑にできており、流動的だ。
 
また、canにおける成長は、個人の努力によって自己成長していくものという考え方のマネージャーも少なくないように感じる。
 
その背景には、「できる事を増やす=勉強=会社ではなく自分の時間を使ってやるもの」という前提があるように思える。
せっかく人の成長に携われるのであれば、より多くを自責にして何ができるのかを突き詰めることでマネージャー自身も成長できるはず。 

 

マネージャー必見!メンバー育成のマネジメントフレームワーク その1 〜will編〜

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部下をマネジメントする上で重要となる「モチベーション」
上記はそのモチベーションの構成要素を説明したフレームワークだ。
 
三つの円の重なる部分の面積が大きければ大きいほど高いモチベーションを発揮するとされる。
筆者自身がメンバーマネジメントを通してこのフレームワークを実践する中で学んだ事を
ご紹介したい。
 

フレームワークの概要

will•••やりたい事(理想や夢、自分自身の目標等、)
can•••できる事(現時点で発揮できる能力・経験等)
must•••やるべき事(会社から求められている目標、背負っている責任等)
 
これらの3つの要素それぞれを「広げる」または「近づける」ことにより
円の重なる部分の面積を広げることで個人のモチベーションが高まることは前述したが、
では実際のマネジメントにおいて、具体的にどのような働きかけるのかを説明していく。
 
 

willで重要なこと

 「仕事を通してやりたい事は何ですか?」「あなたは将来どうなりたいですか?」

あなたならなんて答えるだろうか?瞬時に明確な回答ができるだろうか?それは本心で思っていることだろうか?「こう言っておけば聞こえが良い」的な建て前は一切混ざり込んでいないだろうか?
 
一見簡単そうに見えるこの問いに答えるのは実は難しい。
そして、この問いをメンバーに投げかけて、建て前ではない本当のwillを引き出すのは更に難しい。
何故なら当の本人にもよくわからない(もしくは持ち合わせていない)場合も多いから。
 
 

・本当の本当にそれがやりたいのか?

例えば、あなたのチームに配属された新卒にwillを尋ねるとそれなりの回答が返ってくる。
ただ、それはこのマネジメントフレームワークにおけるwillとしては使い物にならない場合が多い。
  
新卒は、熾烈な就職活動において企業に自分をアピールする。
その際に当然企業からは「君は将来どうなりたいの?」的な質問をされ、本音とは異なる美化された回答を用意する。
就活生もバカではないので、その回答から自分の志向や価値観といった人間性を判断されているのを百も承知だから。
(少し乱暴な言い方だが、筆者がのべで約100人の新卒のマネジメントを通して感じた感想だ。
当然、ごくまれに秀逸な自己分析をもとに明確なブレないwillを持っている就活生もいる。)
 
 

・ぶっちゃけさせてあげる

問題なのは、就活生がこれらのプロセスを通して内定を勝ち取り、晴れて社会人として現場に配属
された後も就活で作り上げた建前のwillを掲げ続けてしまうこと。
また、マネジメント側がそれを真に受けることで、建前のwillでマネジメントしてしまうことだ。
 
建て前を掲げるということは、内心「本音でやりたいと思えることが無い」からだったり、
「他社と比べて条件のいい会社で働きたかった」等、面接では言いづらい本音がある場合が多い。
 
仮にそうだとして、だからといってそれを責めるのではなく、ここはひとつ本音を受け止めてあげる必要がある。willが無いのは悪いことではない。また働く上で条件的なメリットを求めるのも至極当然の発想だ。
これは新卒に限ったことではなく、5年目6年目の中堅でも、明確なwillを持たない社員はいまどき多いように思える。
 
 

・unwillを使う

では、willが無い場合どうするか?大事な3つの円の一つを失ったことになるが、逆の発想で
これを補える。「unwill=やりたくない事、ありたくない自分の姿」を使うことでこれを解決する。
 
例えば、成果が出ないメンバーがいる。当然モチベーションも低いがイマイチ頑張りも感じない。
そんな場合には、このままだとどうなるのかという現実を伝え、それを受け入れられるのかを問うのだ。
 
ex)
・営業部のメンバーとして配置し続けるのは無理
・君の未達成分の数字が影響してチーム全体も未達成になる
・今の自分を変えないと成果は何も変わらない
・成果が出ないことを他責にしても、査定(給与)が下がるのは自分
(くれぐれも客観的な現実を教えてあげることが重要。過度なデメリットや脅迫をしてはダメ)
  
「本気の理想」は出てこなくても、「受け入れがたい現実」は明確な場合が多い。
これにより、そのメンバーには「受け入れがたいことを現実にしない」というwillが創出される。
 

【まとめ】

繰り返しになるが、willで一番重要なのはそれが本気であるかどうかだ。
マネジメント側には、「本気のwill」を設定できるように上手く導いてあげるスキルを身に着けてほしい。
 
次回は「can」について書きます。